行政向け冊子の推薦人&推薦文

行政向け冊子の推薦人(2006年9月10日現在)

【推薦人】

◆昇 秀樹(名城大学都市情報学部教授:愛知県NPOと行政の協働のあり方検討会議座長)
◆萩原喜之(NPO法人エコデザイン市民社会フォーラム代表理事:愛知県)
      (NPO法人地域の未来・志援センター代表理事:愛知県)
◆和喜田恵介(NPO法人中部リサイクル運動市民の会 事務局長:愛知県)
◆日詰 一幸(静岡大学人文学部法学科教授・静岡市市民活動推進協議会会長)
◆戸田 昭直(浜松学院大学現代コミュニケーション学科教授)
◆河井 孝仁(東海大学文学部広報メディア学科助教授)
◆中村 清一(京都府・宮津市エコネットワーク代表)
◆木村 幸夫(静岡県ボランティア協会理事・静岡市女性会館運営協議会委員)
◆田中 朗(静岡市生活環境部市民生活政策課NPO・ボランティア担当副主幹) 
◆服部 乃利子(しずおか市消費者協会理事)
◆田浦 健朗(気候ネットワーク 事務局長:京都府)
◆水谷洋一(静岡県地球温暖化防止活動推進センター事務局長)


【協力】

●高岡 基(静岡県協働の手引きワーキンググループメンバー)
●玉置 実(しずおかNPO市民会議役員)
●中山康成(京都府・宮津市エコネットワーク事務局)
●西憲文(株式会社エスコジャパン代表取締役社長:エスコ事業)
●「なでしこ」(中京テレビWEBマガジン)



【推薦文1】

『NPOと行政の「協働のツボ」〜会議ファシリテーション30の法則』へ・・

さて、この冊子は、一言で言えば、大変画期的だと思います。「多数決型の会議」から「合意形成型の会議」への転換というのは、実に目から鱗です。もちろん、会議をするとき、NPOも行政も「合意を形成」をということで臨んでいるのですが、実際のところ、合意形成に至る道(方法)を全くといって理解しないまま進めているというのが現実だろうと思います。
 この冊子は、そのような状況に一筋の光を投じてくれるものだと感じました。

 内容的には、プロ集団としての「行政職員」が今後身につけるべきスキルとして受け止めるに十分な水準にあると思います。各種研修等で活用したら良いのではないでしょうか。
それと同時に、NPOの側もこのような作法を是非身につけておくべきではないかと感じました。というのも、県のNPO推進室が昨年作成した「協働のガイドブック」の作成ワーキングに参加させていただきましたが、その際、行政の側から出された意見に、「時間を守り、効果的な会議を」というのがありました。行政職員は、NPO側に「効果的な会議」、つまり「合意形成」ができるような会議にしようということを望んでいるようなのです。これは、行政自身がこの冊子の提案する「合意形成型会議」の作法を知らないということから派生したのかもしれませんが、NPO側にも是非心得ていただきたい作法でもあるように思います。そこで、このバージョンは「行政職員向け」に作成されたかもしれませんが、次のバージョンはNPOに向けたものも必要ではないかと思いました。あるいは、双方が一緒に学習できるようなものも良いように思います。

 冊子の中で、細かいことには触れられていないとありましたが、
「ポイント」や「裏技」はとても参考になります。
行政職員が助かるのはこういう点なのかもしれないとも感じました。

   いずれにしましても、とても貴重な冊子だと思いますので、
是非多くの行政職員の方々に読んでいただき、
「人に優しい会議」が日常的になったらよいと思いました。

                                                   日詰一幸
                                              静岡大学人文学部法学科


【推薦文2】
会議からNPOと行政の協働を進める
協働のツボ−会議ファシリテーション 30の法則−を読んで


 ワークショップとは、参加者全員が同じ土俵(場)で意見しあい、共に創造したり作業することです。つまり、住民や専門家、行政がみんなで平等に意見を出したり作業したりしながら、あるテーマについてさまざまな人達(地域住民や専門家、行政関係者など)がいっしょに考え、合意形成を作る方法です。ワークショップでは、合意形成を作るために会議ファシリテーターは大切な役割を果たします。会議ファシリテーターは、人が集う場でそれぞれのやる気や経験や知恵を上手に引き出しながら、お互いの学びあいやクリエイティブな議論を促進していく役割を担います。会議ファシリテーターが目立つワークショップがあります。会場を飛び回り、議論が低迷しているグループがあれば議長に議事進行を指示をします。また、議論の方向がテーマからそれてしまいそうな場合には、話し合いの途中でも割って入ってコントロールしようとします。一見すると会議ファシリテーターが一生懸命に仕事をしているように見えます。本来、ワークショップの主人公は参加者ですから、会議ファシリテーターが目立つワークショップは失敗と判断されます。会議ファシリテーターの存在がわからない状態を作ることができれば成功です。
 会議ファシリテーターにとって、第一印象は、とても重要です。穏やかな笑顔、立ち姿の美しさ、心理学の用語を使えばラポールを感じさせる雰囲気です。優秀な会議ファシリテーターとは、「このワークショップは期待が持てそうだ」「これから共有する時間が楽しみだ」といったイメージを持たせられる会議ファシリテーターです。さらに、優秀な会議ファシリテーターとしての見識やスキルも必要です。このような会議ファシリテーターになるためには、多くの時間と労力が必要になります。この点、この冊子を熟読すれば、的確に会議ファシリテーターとしてワークショップを運営できるようになるための考え方やスキルを身につけることができます。言い換えれば、この冊子は、会議ファシリテーターにとして、ワークショップを運営してみたいと考えている皆さんにとって、「会議ファシリテーターになるためのバイブル」といった内容で構成されています。
 とくに、「9.会議ファシリテーター30のコツ」の内容は、会議ファシリテーターが実際の会場の場で行う“誰にでもできて、誰にでも効果がでる”テクニックがまとめてあります。たとえば、★雰囲気づくりでは、「1机を四角に並べない」「3名札は、その場で手書きで作る」「4名簿をグループごとにわけない」など、★始め方では、「7始めに会議の目的を確認する」「8会議の進め方を確認する」「10自己紹介が大切」など、★進行中では、「12先に、案を作って出さない」「13進行を問う」「15発言していない人がいないかチェック」「19必ずホワイトボードに書きながら」など、★話し方では、「20意見を言わない」「21評価しない」「25ときには、意味不明な意見もそのままに」など、★終わり方では、「27結論を明確に」「28最後は、全員一言ずつ言う」「29予定通りに終わらせようとしない」などが参考になります。
 初めて会議ファシリテーターになった方、ベテランの会議ファシリテーターの方も、一読されることを推薦いたします。                
浜松学院大学  戸田 昭直


【推薦文3】

会議からNPOと行政の協働を進める
協働のツボ−会議ファシリテーション 30の法則−を読んで


会議進行の技術に関して、この冊子は非常に役に立つ。常に手元においておき、会議などの後にはこれを見ながらその日の会議の反省をしたいものである。この冊子は、特に、ファシリテーター(進行役)に焦点をあてて話が進められているが、会議の進行を担当する者だけでなく、多くのひと(会議参加者)に読んでいただき、人の意見を聞くことが大切なことと、柔軟な頭(発想)を持つことが必要であることを分かっていただきたいものである。
その中で進行役については、自分を出さないこと、人の意見を聞くことの重要性を、その理由なども含めて丁寧に書いてある。人の話を聞くことは、同時に、如何に多くの意見を引き出すか、という事にもつながってくる。
 人は、自分の係わっていることが最も大切なものと思い勝ちであり、それが、強い自己主張や思い込みにつながるものである。熱意が高いあまり、視野が狭くなる傾向にある。進行役は、このあたりをうまくこなす必要がある。これには、時間の管理と発言の多いことが必要であろう。
この冊子は、行政関係者を対象とあるが、会議の進め方について、行政、NPO関係者共に心得ておきたいこと、さらに言えば、会議参加者の心得でもあると理解した。私はこの冊子は、会議参加者の心得・マナーを集約したものであり、対象を行政関係者とする必要はないように思う。
確かに、行政関係者には目標、目的達成型、形式にこだわる人が多く、また、NPO関係者には自己主張、思い込みの強い人が多いように思う。最も、NPOの関係者には非常に柔軟な人も多く、これで、(暴走せずに)バランスが取れているのではないだろうか。いずれにせよ、行政とNPOを対立的に見るべきではないと思う。
もうひとつ、この冊子は合意形成型の会議を中心にその進め方が書いてあるが、「全てを合意形成型の会議」で行う必要はない。冊子でも触れているが、議題・テーマによっては合意形成とは相容れない場合もあり、両者を使い分けることが必要である。従って、合意形成型会議と多数決型会議を対立的に書くのでなく、長所、短所を挙げ、場面によって使い分けることをもう少し具体的に示せば、より実践的なものになるのではないだろうか。
もうひとつ、特に、合意形成型会議の場合に、注意したいのは、時の勢い、流れにより、話が、思わぬ方向に進み、決定してしまうことがある。進行役だけでなく参加者全員が気をつけねばならないことである。いずれにせよ、合意形成型の会議の精神を理解して動くことが大切である。
この冊子について、もうひとつ要求するならば、テーマの選び方、その出し方、参加者の選定などなど、会議を作ること(会議設定段階のこと)にも触れてほしいことである。会議を作る技術は、会議の進め方以上に大切である。この冊子の精神は、会議の設定・運営などにも当てはまることではあるが、より具体的な場面を設定して、意見を入れていただきたい。   
  
                      宮津市エコネットワーク                              中村清一


【推薦文4】

住みやすいコミュニティづくりに役立つコミュニケーションのガイドブック
   ■NPOと行政の「協働のツボ」〜会議ファシリテーション 30の法則 を読んで
   
    NHKの「クローズアップ現代」(06年8月1日放映)では、日本人のモラルハザートをテーマに取り上げていました。そこでは、モラルそのものを、 「市民社会を守るもの」と位置づけつつ、「自由競争・効率優先が、目に見えないものを疎かにする傾向を強め、人間の内なる眼を曇らせている。それを解決すめたるには、もっと丁寧なコミュニケーションを心がける必要がある」と提言していました。
    コミュニケーションは、基本的には対話から生まれていくものだと思いますが、広辞苑では「対話」という語を、「向かい合って話すこと」としか定義していません。
    そこでぼくが思い出すのは、劇作家・演出家の平田オリザさんの言葉です。彼は、「会話を交わしても、双方の心になにがしかの変化が生まれないものは、対話とはいえない」と、ある雑誌に書いておられました。
    これは、非常に皮肉な、しかし適切な名言です。
    たとえば、行政や企業が「市民と対話する」というとき、それが実質的には、「こちら側の事情などを市民に理解してもらう」ことが目的で、市民の言い分は聞くものの、それを取り入れていくことが少ないケースなどがままあるからです。
    しかし、これは行政や企業だけに限ったことではなく、市民団体などにも、そういう傾向が皆無だとは断定できない現実があります。
    そんなことから、「合意形成の会議」のための実務的なルールをまとめたこのブックレットは、協働に限らず、じつにさまざまな分野・場面でのニーズに活用できるものだと思います。
    ここでは、主として初歩的・基本的なルールが、とても平易に解説されていますが、これを、単にハウツー・マニュアルとして活用することは、お勧めしません。
    コミュニケーションは、その技術もさることながら、相互理解のためには、ある種の想像力が不可欠ですし、ミッションとパッションの共有・再確認も必要になります。それとともに、「多数決民主主義は、マイノリティにとって、ひとつの暴力でしかない」という言説なども念頭におきながら、会議やワークショップだけでなく、生活のさまざまなシーンで、よりよいコミュニケーションを形成するために活用してくださることを願っています。
    「誰もが、人間らしく、自分らしく生きていくことを保証する、住みやすいコミュニティづくり」は、なによりもまず、「よりよいコミュニケーション」なしには、実現不可能だからです。
   
   木村幸男
(静岡県ボランティア協会理事・静岡市市
   民自治推進審議会委員・静岡市市民活動促進協議会
   委員・静岡県男女共同参画センター交流会議編集ア
   ドバイザー・静岡市女性会館運営協議会委員)
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